小説家から学ぶ表現、描写

小説を書くための表現方法を小説家から学ぶ

不快

その中を泳ぐようにして

アスファルトにゆらゆらと陽炎(かげろう)が立ち昇っている。その中を泳ぐようにして、ようやく図書館のそばまでやってきたときには、僕の全身は汗でべたべたななっていた。顔が蒸しタオルで包まれているようだった。 向日葵の咲かない夏posted with ヨメレバ…

大きな鉄の玉でも呑まされた

S君の家をあとにするとき、僕はなんだか大きな鉄の玉でも呑まされた気分だった。 向日葵の咲かない夏posted with ヨメレバ道尾秀介 新潮社 2008年08月 楽天ブックス楽天koboAmazonKindle7net ebookjapan

粘土で塗り固められたような不快

朝、床を出てから、夜また床に入るまで、腰の周りを粘土で塗り固められたような不快な重量感が、絶えずつきまとっている。そしてときおり、楔(くさび)を打ち込まれたかと思うほどの激痛が、何の前触れもなく襲ってくる。 向日葵の咲かない夏posted with ヨメ…