小説家から学ぶ表現、描写

小説を書くための表現方法を小説家から学ぶ

タマゴボーロみたいな月

空はとても奇麗だった。雲が一つも見当たらず、深い海の底のような、青味がかった黒が一面に広がっていた。その空の真ん中に、タマゴボーロみたいな月が黄色く浮かんでいた。 向日葵の咲かない夏posted with ヨメレバ道尾秀介 新潮社 2008年08月 楽天ブック…

きらめく鱗粉(りんぷん)の尾を引くように

大事なことほど小声でささやく 森沢明夫 ふわりと解き放たれた白い紙ヒコーキは、なんだか魔法をかけられた妖精の乗り物のようだった。とりわけ蒼(あお)い月明かりに映える翼は幻想的だ。きらめく鱗粉(りんぷん)の尾を引くように、闇のなかをぼんやりと輝き…

風景 「月」

小説の表現、描写 「月」夏美のホタル 森沢明夫 森の樹々のシルエットの上に、クリーム色の半月が浮かんでいて、夜空全体には数えきれないほどの星たちが瞬いていた。