小説家から学ぶ表現、描写

小説を書くための表現方法を小説家から学ぶ

目、瞳

鋭い色が映り

ミチオの眼に一瞬、鋭い色が映り、すぐに消えた。 向日葵の咲かない夏posted with ヨメレバ道尾秀介 新潮社 2008年08月 楽天ブックス楽天koboAmazonKindle7net ebookjapan

濁った硝子玉のような

僕を見下ろすお爺さんの眼が、すっと細くなった。濁った硝子玉のような、虚ろな眼だった。 向日葵の咲かない夏posted with ヨメレバ道尾秀介 新潮社 2008年08月 楽天ブックス楽天koboAmazonKindle7net ebookjapan

両眼が一瞬、何倍にも大きくなった気がした。

「それってもしかして、あの日の朝のことですか?」 僕がそう訊いたとき、お爺さんの両眼が一瞬、何倍にも大きくなった気がした。 「どうして、そう思うんだい?」 声が、急に低くなる。 向日葵の咲かない夏posted with ヨメレバ道尾秀介 新潮社 2008年08月 …

硝子のように色を失い

そのときのイビサワの顔は見ものだった。脂肪の垂れ下がった頬がいっぺんに引きつり、期待に輝いていた両眼は、ぴたりと静止して硝子のように色を失い、へらへらと笑っていた唇は、そのままの形で硬直した。 向日葵の咲かない夏posted with ヨメレバ道尾秀介…

敵を決めあぐねるように

有川浩さんの県庁おもてなし課より 獰猛な瞳が敵を決めあぐねるように部屋中の人間を睨む。 県庁おもてなし課posted with ヨメレバ有川浩 角川書店 2011年03月 楽天ブックス楽天koboAmazonKindle7nethonto

眦(まなじり)を吊り上げたのである。

有川浩さんの県庁おもてなし課より 台詞の途中で民宿の彼女は愛想のいい笑顔をかなぐり捨てて眦(まなじり)を吊り上げたのである。 県庁おもてなし課posted with ヨメレバ有川浩 角川書店 2011年03月 楽天ブックス楽天koboAmazonKindle7nethonto

慇懃無礼(いんぎんぶれい)にきいた。

小杉健治さんの父からの手紙 その日は北風の吹きすさぶ寒い日で、犬塚は汚れの目立つコートのポケットに両手を突っ込んだまま、慇懃無礼(いんぎんぶれい)にきいた。 「ちょっと、あなたにお訊ねしたいことがありましてね」 細い目が光った。薄気味悪い。 父…

瞳には光がなかった。

大事なことほど小声でささやく 森沢明夫 優しそうな形をした目も、焦点が結ばず、瞳には光がなかった。 大事なことほど小声でささやくposted with ヨメレバ森沢明夫 幻冬舎 2015年08月05日 楽天ブックス楽天koboAmazonKindle7nethonto ebookjapan

瞳には光がなかった。

大事なことほど小声でささやく 森沢明夫 優しそうな形をした目も、焦点が結ばず、瞳には光がなかった。 大事なことほど小声でささやくposted with ヨメレバ森沢明夫 幻冬舎 2015年08月05日 楽天ブックス楽天koboAmazonKindle7nethonto ebookjapan

星みたいに光っていた。

大事なことほど小声でささやく 森沢明夫 横にいる恵那が振り向いて、歩きながら俊介を見詰めた。夜の街の灯が、恵那の瞳のなかで星みたいに光っていた。 大事なことほど小声でささやくposted with ヨメレバ森沢明夫 幻冬舎 2015年08月05日 楽天ブックス楽天k…

目頭の熱を散らし、なんとかこらえた。

大事なことほど小声でささやく 森沢明夫 さらに《追伸》を読んだとき、うかつにも涙ぐみそうになったけれど、公衆の面前だけに、本田は深呼吸をして目頭の熱を散らし、なんとかこらえた。 大事なことほど小声でささやくposted with ヨメレバ森沢明夫 幻冬舎 …

下まぶたに、ぷっくりと透明なしずくが浮かび上がった。

大事なことほど小声でささやく 森沢明夫 やがて、娘の両目の下まぶたに、ぷっくりと透明なしずくが浮かび上がった。最初のしずくがぽろりと頬を伝い落ちると、そのあとは立て続けに流れた。 大事なことほど小声でささやくposted with ヨメレバ森沢明夫 幻冬…

顔 「目」「瞳」

小説の表現、描写 「目」「瞳」(たまちゃんのおつかい便 森沢明夫) わたしはシャーリーンのくりっとした鳶色の瞳の美しさに見とれそうになった。 唇を真一文字に引いたシャーリーンの目に、暗い光が揺れたように見えた。歪んだ蝸牛 田中経一 凜の組まれた両…